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つまみ出しの技法 | |
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1.ひと塊りの粘土をボール状に整える | |
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2.ロクロの中心に据え、両手の親指で中央部に割りを入れる | |
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3.親指をさらに深く入れ、凹みをさらに大きくしていく | |
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4.つまみ出しの要領で徐々に茶碗の形に整えていく | |
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5.つまみ出しの要領で徐々に茶碗の形に整えていく | |
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6.上端を弓で切り取ったところ | |
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7.切り取った上端部を指先でつまみながら丸味と起伏をつけながら整えていく | |||
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8.一応の成形を終えた状態 | |||
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10.まず高台の内側の凹みを仕上げカンナを用いて削り出す | |||
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11.つぎに高台の外側をやはり仕上げカンナを用いて削り出す | |||
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12.抹茶茶碗の成形を終えた状態 | |||
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つまみ出しのPOINT 〜手びねりで抹茶茶碗をつくる〜 | |||
手びねりのなかでも、もっとも原始的な成形方法が“つまみ出し”です。ひと塊の粘土から、文字どおり手と指だけで目的とする形を引き出す方法です。 ここでは抹茶茶碗のつくり方を紹介しましたので、高台部分の削りに関しては仕上げカンナを利用しますが、その他はいっさいの道具を用いていません。形はもちろん、粘土の厚みも手と指先の感触だけを頼りに成形しますから、当然指でおさえた痕跡が残ります。 すでに紹介したように、この手や指の痕跡は、あまりに粗雑につくれば仕上がりも粗雑になってしまいます。かといってより整った形にしようとして指で修整を施していけば、これも丁寧に時間をかければ端整な形のものは得られます。しかし整えれば整えるほど味わいのある作品からは遠ざかってしまう恐れがあります。 その兼ね合いが微妙で、けっしていたずらに時間をかけるのではなく、スムーズな手や指の動きと思い切りの良さが必要となります。 写真で見るとおり、成形を終えた抹茶茶碗は、かなりはっきりと指の痕が残っています。一見して雑な感じがし、こんなに凸凹が残っていてよいのかと思われるかもしれません。しかしこのくらいの凹凸のあったほうが、かえって味わい深い作品になります。 たしかに、つまみ出しは初心者でも簡単につくることができ、容易な方法です。しかし技術的なことよりも、作陶に対する意識のもち方しだいでまったく違った作品になってしまうという意味では、きわめて奥が深く楽しい作陶方法なのです。 |
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