オリジナル粘土物性表
陶芸.comのオリジナル粘土物性表です。
収縮率は通常出荷時の水分量で測定していますが、±5%程度の範囲で変動がありますのでご了承ください。
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※ベース土・・・土のメッシュ数を表示しています。「すいひ」と「はたき」両方の数字が表示されているものは、それらをブレンドした土です。
※添加物 ・・・ ベースの粘土に大きめの粒が配合されている場合に表示しています。
※すいひ ・・・ 原土を細かく砕き、泥水状にしたものをふるいに通して乾かした土。粒子が均一でキメの細かい粘土。
※はたき ・・・ 原土を細かく砕き、ふるいにかけ、そのまま水を加えて練り上げた粘土。粒子が粗く、素朴な風合いに焼き上がるのが特徴です。
信楽系粘土
信楽特選白土(手びねり用)
- 推奨温度:
- 1200~1280℃
- ベース土メッシュ:
- すいひ50
- 収縮率:
- 15%
- 添加物メッシュ:
- なし
純粋信楽陶土を使用。こしを高めるために陶石を混入。粘土の粒子の細かさや粘性が手びねりに最適。
信楽特選赤土(手びねり用)
- 推奨温度:
- 1200~1250℃
- ベース土メッシュ:
- すいひ60
- 収縮率:
- 14%
- 添加物メッシュ:
- なし
信楽産自然赤土に信楽特選白土を混入。手びねり向きだが、ろくろにも適している。白土に比べ耐火性がないので、焼成温度は低めに。
信楽水ひ白土(ろくろ用)
- 推奨温度:
- 1200~1280℃
- ベース土メッシュ:
- すいひ60
- 収縮率:
- 14%
- 添加物メッシュ:
- なし
純粋信楽陶土をすいひし、木節系粘土の割合を高め、粘りとのびを良くする。粒子が細かく、適度の粘性を持たせたろくろ用粘土。
古信楽荒目土
- 推奨温度:
- 1230~1280℃
- ベース土メッシュ:
- はたき40
- 収縮率:
- 14%
- 添加物メッシュ:
- 硅砂・長石12
焼き締め焼成に適しており、還元では炎色が出やすい。一般的な古信楽土よりやや荒めで大物向き。
信楽白荒目土
- 推奨温度:
- 1200~1280℃
- ベース土メッシュ:
- すいひ60・はたき24
- 収縮率:
- 10%
- 添加物メッシュ:
- 硅砂・長石14
はたき・すいひをブレンド。信楽土としては少し荒めで長石・硅石を多く含んだ土で古信楽土より赤みがあります。大物向き。
信楽白土
- 推奨温度:
- 1200~1250℃
- ベース土メッシュ:
- すいひ60・はたき24
- 収縮率:
- 11.5%
- 添加物メッシュ:
- 硅砂・長石42
はたき・すいひをブレンドした標準的な信楽土。古信楽より赤みがあり、比較的焼きしまり扱いやすい土です。
信楽赤荒目土
- 推奨温度:
- 1200~1250℃
- ベース土メッシュ:
- すいひ20・はたき16
- 収縮率:
- 11.5%
- 添加物メッシュ:
- 硅砂・長石8
はたき・すいひをブレンド。信楽土としては荒めで赤が濃い目に出ます。酸化焼成で温度の違いにより、色合いの変化が楽しめます。大物向き。
信楽赤土
- 推奨温度:
- 1200~1250℃
- ベース土メッシュ:
- すいひ60・はたき24
- 収縮率:
- 12.5%
- 添加物メッシュ:
- なし
はたき・すいひをブレンドした標準的な赤土です。赤土の特長である自然な焼け幅が出ます。焼きあがりの色はやや薄めで比較的焼きしまります。
古信楽特選土(手びねり用)
- 推奨温度:
- 1200~1350℃
- ベース土メッシュ:
- すいひ50
- 収縮率:
- 14%
- 添加物メッシュ:
- 硅砂・長石16
アルミナ系粘土で耐火性があり、穴窯・登窯に特に適している。ベース土は信楽水ひ白土と同じだが、自然混入した硅石・長石が含まれる。
伝統系粘土
京赤土
- 推奨温度:
- 1140~1220℃
- ベース土メッシュ:
- すいひ40
- 収縮率:
- 12%
- 添加物メッシュ:
- なし
黄土4:6京白土でブレンドした粘土。還元で赤黒色を呈する。混ぜ合わせのベース粘土としても最適。シャモットなど混入によって高温焼成も可能。
仁清土
- 推奨温度:
- 1160~1220℃
- ベース土メッシュ:
- すいひ120
- 収縮率:
- 10.2%
- 添加物メッシュ:
- なし
酸化焼成では白く、きめ細かい貫入が入るので絵付けなどに最適。京白土より白く、磁器よりもクリームがかります。
もぐさ土
- 推奨温度:
- 1160~1230℃
- ベース土メッシュ:
- すいひ30
- 収縮率:
- 6.4%
- 添加物メッシュ:
- なし
腰がないので細かな細工には不向きだが、焼きあがりは白く、風合いの高い茶碗等の成形に適している。他の可塑性の高い粘土をあわせると扱いやすくなる。
御本手土
- 推奨温度:
- 1160~1230℃
- ベース土メッシュ:
- すいひ20
- 収縮率:
- 11%
- 添加物メッシュ:
- 童仙房0.7㎜
京赤土をベースに朝鮮カオリン・童仙房をブレンド。焼きあがりは少し荒めで薄い赤色。中性炎で御本が出やすく抹茶茶碗に最適。御本を出すには焼成温度は1200℃位まで。
半磁器土
- 推奨温度:
- 1160~1250℃
- ベース土メッシュ:
- すいひ200
- 収縮率:
- 12%
- 添加物メッシュ:
- なし
陶土の扱いやすさと磁器のもつ風合いを兼ね備えた粘土です。細かい細工にも大物作りにも適しています。
特選磁器土
- 推奨温度:
- 1250~1280℃
- ベース土メッシュ:
- すいひ220
- 収縮率:
- 9.8%
- 添加物メッシュ:
- なし
天草陶石の最高峰:皿山陶石を100%用いた高級磁器土。透明感・白さともに他の磁器土を上回る。
鍋赤土
- 推奨温度:
- 1160~1230℃
- ベース土メッシュ:
- すいひ40
- 収縮率:
- 9.8%
- 添加物メッシュ:
- 童仙房1㎜
童仙房を加え耐火度を高めた、昔ながらの鍋用荒目土。ほんのりとしたうすめの赤色が特長。
楽焼粘土
- 推奨温度:
- 700~1200℃
- ベース土メッシュ:
- すいひ50
- 収縮率:
- 13%
- 添加物メッシュ:
- ペタライト・シャモット
急熱急冷に耐えるよう、ペタライト・シャモットを適度に混入した粘土。少しざらつきがある。
五斗蒔赤荒目土
- 推奨温度:
- 1200~1250℃
- ベース土メッシュ:
- すいひ25
- 収縮率:
- 10%
- 添加物メッシュ:
- 硅砂・長石14
焼き縮みが少なく、素朴な仕上がりが特長です。薪窯焼成では備前風に仕上がります。
唐津土
- 推奨温度:
- 1200~1250℃
- ベース土メッシュ:
- すいひ60・はたき24
- 収縮率:
- 13.5%
- 添加物メッシュ:
- なし
萩焼同様に昔から茶器として好まれる唐津焼の土で、焼き上がりは赤みを帯びた灰色です。
本備前土
- 推奨温度:
- 1150~1200℃
- ベース土メッシュ:
- すいひ60
- 収縮率:
- 14.5%
- 添加物メッシュ:
- なし
きめが細かく、備前土の中でも扱いやすい。田土を基本としているので高温焼成にはむかない。
新鍋白土
- 推奨温度:
- 1170~1220℃
- ベース土メッシュ:
- すいひ200
- 収縮率:
- 10.5%
- 添加物メッシュ:
- シャモット24
耐熱・直火OK。シャモット・ペタライトをふんだんに使った鍋土。焼成温度に注意が必要。
創作系粘土
黒陶荒土
- 推奨温度:
- 1160~1250℃
- ベース土メッシュ:
- すいひ60
- 収縮率:
- 8.8%
- 添加物メッシュ:
- シャモット・セルベン
コバルト添加により、酸化・還元どちらでも素地は黒く仕上がります。還元では透明釉は緑色がかる
黒陶土
- 推奨温度:
- 1160~1250℃
- ベース土メッシュ:
- すいひ60
- 収縮率:
- 11%
- 添加物メッシュ:
- なし
黒陶荒土同様、素地は黒く焼きあがる。黒系の土の中では一番きめが細かい。還元では透明釉部分が緑色がかる。
白荒目土
- 推奨温度:
- 1160~1250℃
- ベース土メッシュ:
- すいひ40
- 収縮率:
- 12%
- 添加物メッシュ:
- 童仙房1㎜
荒系なので大物や陶板などのひずみやキレが少なく抑えられる。柔らかな風合いが特長です。
淡赤荒土
- 推奨温度:
- 1160~1230℃
- ベース土メッシュ:
- すいひ40
- 収縮率:
- 10.4%
- 添加物メッシュ:
- 童仙房1㎜
京白土に10%黄土を加え、童仙房を添加。荒系なので大物や陶板などのひずみやキレを少なく抑える。
中赤荒土
- 推奨温度:
- 1160~1230℃
- ベース土メッシュ:
- すいひ40
- 収縮率:
- 10.8%
- 添加物メッシュ:
- 童仙房1㎜
京白土に30%黄土を加え、童仙房を添加。荒系なので大物や陶板などのひずみやキレを少なく抑える。
濃赤荒土
- 推奨温度:
- 1160~1230℃
- ベース土メッシュ:
- すいひ40
- 収縮率:
- 11.8%
- 添加物メッシュ:
- 童仙房1㎜
京白土に50%黄土を加え、童仙房を添加。荒系なので大物や陶板などのひずみやキレを少なく抑える。
南蛮土
- 推奨温度:
- 1100~1200℃
- ベース土メッシュ:
- すいひ40
- 収縮率:
- 12%
- 添加物メッシュ:
- なし
京赤土に30%黄土をブレンド。赤味が濃く、耐火度が低い。還元で焼き締めると、きれいな赤黒色に焼きあがる。
黒泥荒目土
- 推奨温度:
- 1180~1250℃
- ベース土メッシュ:
- すいひ20・はたき12
- 収縮率:
- 9.5%
- 添加物メッシュ:
- 硅砂・長石8
荒目の硅砂・長石を添加。焼きあがりは深みのあるやや赤色がかった黒色です。黒系では一番荒い。
黒泥土
- 推奨温度:
- 1180~1250℃
- ベース土メッシュ:
- すいひ20・はたき24
- 収縮率:
- 10.5%
- 添加物メッシュ:
- 硅砂・長石42
細かめの硅砂・長石を添加。焼きあがりはやや赤みがかった黒色になる。黒陶荒土と同じくらいの荒さ。
御影白土
- 推奨温度:
- 1150~1250℃
- ベース土メッシュ:
- すいひ200・60
- 収縮率:
- 12%
- 添加物メッシュ:
- 硅砂・長石・黒雲母24
白素地に硅砂・長石・黒雲母を混入しており、施釉して還元焼成すると御影調にでます。
御影赤土
- 推奨温度:
- 1150~1250℃
- ベース土メッシュ:
- はたき24
- 収縮率:
- 11.5%
- 添加物メッシュ:
- 硅砂・長石・黒雲母12
比較的荒目の赤土で還元焼成で窯変しやすく、黒雲母の斑点で御影調になります。
御影茶土
- 推奨温度:
- 1180~1250℃
- ベース土メッシュ:
- はたき24
- 収縮率:
- 11.5%
- 添加物メッシュ:
- 硅砂・長石・黒雲母24
茶素地に黒雲母が混入されており、還元焼成により御影調となります。
白ロット土
- 推奨温度:
- 1200~1280℃
- ベース土メッシュ:
- すいひ60・はたき24
- 収縮率:
- 13.0%
- 添加物メッシュ:
- なしXX
白色でやや荒目の焼き上がり。他の土との混ぜ合わせ用ベース土として幅広く利用可能。
白絞荒目土
- 推奨温度:
- 1200~1250℃
- ベース土メッシュ:
- すいひ60・はたき16
- 収縮率:
- 10.5%
- 添加物メッシュ:
- 硅砂・長石10
酸化焼成で独特の模様・火色が出る、他に類似のない粘土です。酸化では焼成条件により模様・火色が出ないこともあります。
桜土
- 推奨温度:
- 1180~1250℃
- ベース土メッシュ:
- すいひ200・60
- 収縮率:
- 12.5%
- 添加物メッシュ:
- なし
伊賀黒木節・瀬戸産白蛙目・信楽産特級長石などをベースにしたきめの細かい粘土。焼きあがりは桜の花びらのような薄い桃色。