錆びにくく扱いやすい ステンレス製のかきベラ 新発売 【8,800円(税込)以上で送料無料!】
化粧泥を使用した装飾技法を、手順やコツ・使用する道具なども合わせてご紹介します。
・液体状の化粧泥に器全体を浸す技法です。
・カンナやかきベラで削って鎬(しのぎ)を施すと味のある濃淡がでます。
・鉄分の多い粘土に白い化粧泥を施すと茶色い斑点が浮き出てきます。
1.晴れた日に外で行う。
(外でなくても大丈夫ですが、湿度が高いと失敗しやすいです。)
2.削った作品を乾燥させすぎない。
3.化粧泥の濃度を適切にする。
※弊社製品の場合購入していただいた時の濃度が適切になっています。
素焼きした陶板に浸して、爪でひっかいてみると掛けたときの厚みが解りやすいのでお好みで調整して下さい。
4.化粧泥が入った容器に作品を浸す。
(厚く掛かけすぎると、化粧が剥げてしまったり、割れの原因になりますのでご注意ください。)
5.掛けたらすぐドライヤーなどで乾燥させる。
・刷毛やほうき刷毛を使用して化粧泥を塗り、刷毛目模様を出す技法です。
・写真の作品では掻き落としも併用しています。
・作品を化粧泥に浸すのが危険な形状の作品にもおすすめな技法です。
・刷毛の種類・化粧土の濃度・力加減で多彩な装飾が可能です。
毛刷毛による刷毛目
ほうき刷毛による刷毛目
使用する刷毛によって印象が大きく変わります。
竹刷毛や平刷毛等の毛刷毛では均一できれいな刷毛目を残すことができます。
穂先の粗いほうき刷毛では刷毛目が強調された仕上がりになります。
表面を刷毛で隙間なく塗りつぶす無地刷毛目には、穂先の揃った毛刷毛が適しています。用途や作品の印象に合った道具をお選び下さい。
打ち刷毛目
自由な刷毛目
・打ち刷毛目はろくろでゆっくりと作品を回しながら刷毛を垂直に近い角度で置いていくことで刷毛目の連続模様を描きます。
・器の上でフリーハンドで刷毛を動かした自由な線を描いても味のある装飾が楽しめます。
化粧泥の一部をヘラ等で削って模様を出す技法です。
素地と化粧泥の色の差で図柄を描きます。
こちらも掻き落としの一種です。
化粧泥を何層にも重ね、カンナで削ると層になった化粧泥が模様となって現れます。
化粧泥を刷毛目で施してから掻き落としで装飾しています。
掻き落としは他の技法と併せて使われることが多い技法です。
・ 化粧泥の一部をヘラ等で削って連続した削り模様を出す技法です。
・ろくろの回転によるカンナの反発を利用した技法です。
・削り落としの技法の一種で素地と化粧泥の色の差で図柄を浮き上がらせます。
1.作品に素地と異なる色の化粧泥をかけます。
2.ろくろに作品をセットし、回転させながらカンナを添え、回転による反発を利用して化粧泥を削ります。
飛びカンナのコツ
・カンナを持つ手に片手を添えたり、肘をお腹に当てたりしながら腕をしっかり固定させます
・カンナの刃先の角度を変えずに削ります
・ろくろの回転を一定にします
・回転が速いと反発も強まり間隔が広い削りに、遅いと弱まり間隔が狭い削りになります。
・ 生地に凹みを作り、化粧泥で埋める技法です。
・地の粘土と模様の化粧泥に凹凸がないのが特徴です。
・印花(スタンプ)による象嵌を三島手と呼びます。
1.生乾きの状態の作品にカンナや針等で模様を削ります。(又は印花で凹みを入れます)
2.作品が乾きすぎないうちに素地と異なる色の化粧泥で模様を埋めます。
イッチンや細い筆で模様をなぞる方法もあれば、表面に大胆に化粧泥を掛ける方法もあります。
3.少し乾いたら、ステンレスのこてややすりを使って表面の化粧泥を削ります。
4.1で施した凹みにだけ化粧泥が残り、素地と化粧泥との色の対比で模様が出来ます。
・イッチンを使用し化粧泥で線画的に装飾する技法。
・盛り上がった自由な線の装飾が可能です。
・化粧泥の盛り上がった線が特徴的です。
イッチンを施したあと、輪郭の内部に釉薬をかけています。
イッチンによって、はっきりとした釉薬の掛け分けをすることが可能です。
イッチン技法のポイント
イッチンでは線の好みにもよりますが、スポイトから絞り出した時に線が立体的に残る程度の硬さが必要となります。
だいたいホイップクリームくらいの硬さが目安です。
・何色かの化粧泥を組み合わせる技法です。
・化粧泥を流し、回転させたり、ヘラで引っかいたりして装飾模様を出すものもあります。
1.通常化粧泥をかける半乾き状態の素地に、化粧泥を少し溜まり気味に施します。
2.上から別の色の化粧泥をスポイトでストライプ状に装飾します。
3.作品を90℃回転し、藁やヘラ等で化粧泥を撫でるように線を引きます。
(素地を削らないように注意して下さい。また、化粧泥が乾きすぎると硬くなり模様が出にくくなります。)
4.模様付けが完了したら、天日干しやドライヤーですばやく表面を乾燥させます。
(水がまわりすぎて崩れることを防ぎます。)
5.表面が乾燥したら、作品全体を均一にゆっくり乾燥させます。
ポイント
・化粧泥の濃度は、刷毛目などに使用する濃度では少々濃く、粉引きに使用する濃度が適切です。
・化粧泥の水分が作品にまわりますので、スリップウェアをするうつわは少し厚めに作って頂くと安全です。(器の大きさにもよりますが、最低6~7mmが好ましいです。)
・作品の一部をマスキングすることで化粧泥の掛け分けをする技法です。
・マスキングの方法はテープ、陶画のり(ラテックス)等があります。
テープの場合
1.テープを、化粧泥を抜きたい形に切り抜きます。
2.素地にテープを貼り、化粧泥を筆などで施していきます。
3.化粧泥が程よく乾いたらテープを剥がします。
陶画のり(ラテックス)の場合
1.化粧泥を抜きたい場所に陶画のりを筆で塗っていきます。
2.陶画のりが乾いたら化粧泥を施します。
3.化粧泥が程よく乾いたら陶画のりを剥がします。
(針やカッターの刃先など、尖ったものを使うと綺麗に剥がせます。)
テープや陶画のりは剥がすことができるので、一度マスキングした場所に違う形のマスキングをして重ねて化粧泥を乗せることや、釉薬を掛けることができます。