粘土に砂や石をブレンドしてみよう
粘土に砂や石の粒を混ぜることで、独特な風合いを出すことができます。
今回はシャモット、硅砂、はぜ石をそれぞれ混ぜた見本をまとめました。ぜひ作品の参考にしてみてください。
1.シャモットを添加する
シャモット
シャモットは30~50目の細かい砂です。
粘土に10%~30%混入することにより、耐火度が上がり焼成時の歪みを押さえたり、作品の収縮を小さくする効果があります。
今回は信楽特選白土(左)、信楽特選赤土(右)各100gにそれぞれ10g(粘土に対して10%)のシャモットを混ぜ、片面に石灰透明釉を掛けています。
施釉面
無釉面
シャモットを混ぜた土の表面には、全体にシャモットの白い粒が見えています。表面に突起は出ていません。
全体的にサクサクした風合いになり、土の粘り気は少なくなります。
2.硅砂を添加する
硅砂
硅砂は1mm前後の粒状です。
サヤ鉢焼成などで作品とサヤ鉢がくっつくのを防ぐため、底に平に敷いて使用したりします。
今回は信楽特選白土(左)、信楽特選赤土(右)各100gにそれぞれ10g(粘土に対して10%)の硅砂を混ぜ、片面に石灰透明釉を掛けています。
施釉面
無釉面
硅砂を混ぜた土の表面には、大き目の粒が見えます。粘土の中に埋まっているものは半透明の粒に、表面に出てきているものはツヤがあり丸くて白い粒状になっています。硅砂はガラスの原料となる成分なので、焼くとツヤが出ます。粒の周りは薄いヒビがでています。
3.はぜ石を添加する
はぜ石
はぜ石は1~3mm前後の粗い粒状の長石です。
古信楽に見られる白い粒が焼き物の吹き出している、石はぜを出したいときに粘土に混入します。
今回は信楽特選白土(左)、信楽特選赤土(右)各100gにそれぞれ10g(粘土に対して10%)のはぜ石を混ぜ、片面に石灰透明釉を掛けています。
施釉面
無釉面
はぜ石を混ぜた土の表面には、ポコポコと丸い粒が出ています。硅砂の場合よりもたくさん表面に出ています。長石もガラスの原料となる成分なので、焼きあがりはガラスのような艶のある粒になります。